英語の文は特に変だったり間違ってたりする箇所が多いかもしれません。

 

それは全て私のことです

あなたに関わりないことです

イメージが死んだのです

埋葬し終え

日が暮れて 石の招客が罪を手土産に戸を叩いたところです

奴のことは宝石の谷に埋めたのですが

月明かりで輝いて輝いて蘇って蘇って

私が本当のことを誰かに話すと思いますか

私はべらべらと嘘を並べて手土産の罪をつまんでいます

イメージが死んだので

石ころの中に沈めました

星が降って降って跳ね返って跳ね返って

秘密は埋めたのです イメージは沈みました

亡霊が訪ねてきて 罪と悲しみをひろげての宴です

 

 

 

 

自らを断罪して惨めに

孤独でありながら見世物のように笑われて

 

 

 

 

騙くらかせ

石を裏返せ

 

 

 

あなたは、

生まれ変わったらだんご虫になって

石の下で暮らしたい、と言った

 

あなたは、

だんご虫に生まれ変わって石の下で暮らしたい、と

よく語ったものだ

 

 

 

かわいいおばけが

かわいく描いてくれる肖像画家を募集しています

かのおばけはかつて

なんで、なんで、とたずねすぎたことを罪とされ

口を塞がれ、湧き上がる問いが喉に詰まり窒息しました

 

 

 

 

 

「未来を騙しとられました」

泣いてるお化け けっ

「かわいそうに」って山茶花山茶花

柔らかい傷つきやすい花弁のくせに

びらびらこぼれる涙 けだし泣いてるのはお化け

「騙しとられた未来は皆さんのものでした」

怒ってるお化け 場もわきまえず

「そういうとこがね」たしなめるアオジ 小さいくせして

ちっ ちっ 「綺麗な羽根だね エネルギーは?」

「騙しとられた未来はデータ化されて共有財産になりました」

「共有してくれて感謝します」ってったカッコウが

湖畔で判子ついて 

見返りは 科学的あるいは医学的実証済み印 正当な歴史認識または純粋な心であるという免罪符 

「あぶくじゃないか 生きていけない」かわいいお化けの目がしわくちゃになり

凍てついたみんなは押し黙った

「だいたいお化けって生きてるの? 雲の中に思考を集めて 共有してくれてありがとう」

「私の言動は体から溶け出しネットにめり込んでるようです」

昨年の春から眉唾の木にぶら下げられてるなんかの死骸が言う

網に入れられた体が腐敗している

「石のお客が来るんだけど 私もそいつも死んでるらしいんだ」

歓待しましょう 全員一致で宴の準備を始めて 素敵な音楽家も呼びました

音楽家たちは粉々になって届きました

「病気を持ってるかもしれないのであらかじめ粉砕してあります」

擦れあうような音色が散り散りばらんばらん

けっけっ お化け 黙っとけ そら 石の魂を転がして 知の底まで

幻影のパーティーが盛況でなによりです 思考はプログラムされました

共有してくれてありがとうって格好で

溶けた死骸は風に揺れてる 体が楽になりました

 

 

 

 

 

異端審問を脱して歩いた時

水面を突き刺す午後の陽光が私の視線を誘導した

静かな波が荒い砂に触れては少しずつ自らを与えている

砂の奴らの満たされることはないが波のやむこともない

唇は血潮を隠さない

海浜公園の敷石に誰かの転んだ形跡がある

血がこぼれたんだ  体から

「ああ、唇の赤ささえ秘密にしていれば、敷石に血を与えずに済んだのに?」

潮に枯れた声でささやく

海から浜を経ればすぐに

都合良く切り出された小さな山があり

植林の代わりに公共施設と新興住宅がソーラーパネルと共に植えられている

レクレーションのために並べられた岩から岩へ跳びながら波間へ近付き

水上を撫でる輝きを眺める

生きていることを隠すことができない

「死ねるならもう死にたい」貝殻が言う 「殻のくせに?」

だけど私も君も循環して消えることはない

存在をやめることができない

 

 

 

 

私は 夢の中で

ええ、夢の中でした、確かに、それは

普段の道を

歩いていました

前後 数メートルに

いくらかの人と犬猫がおりました

上の方には鳥たちもいたし

鳥は何種類も 楽しそうに

虫もいっぱいいたでしょう

ぱっと

網で握るように捕らえられて

私も他人も鳥も犬猫も虫も

ぎゅっとされたとき

似顔絵描きがやってきて

私や他人や鳥や犬猫や虫の

少しずつ特徴をとらまえ

ひとつの肖像画に仕立て

管理人に差し出しました

それは誰もが知っていたのに、誰もが解けなかったものに似ていると

管理人たちは口々に叫び

解けない謎を罪の証として

この特徴をもつ者を拘束し分別し

この特徴がなくなるまで

つまり

あらゆる生き物ではなくなるまで

再設定するのです 

すでに深い過去から囁かれていた

架空の夜について

個別の油断による全戸の暗闇であると

”扇動者”が唱えました

日々瞬間ごとに唱えました

私は網の中で

鳥と犬猫や虫と話し込むはめになったのです

彼らは言いました

「いいですか、日が沈むまでに、草の汁でひたいを染めるのです

   賢い果実に顔を描き、あなたの代わりに行かせるのです

 人々は、自ら架空の夜を築きました

 私たちは 私たちの知性ゆえ 魂と死を何者にも委ねない

 あなたたちは

 奪われ、離され、騙され、架空の夜に閉じ込められるでしょう!」

 

 

 

これか

別か

しゃれこうべに

おべっか言うか

にべもない  爪切る

ぱちんぱちんと 散り散りに おまえのかけら

とんちきかせて 笑ったか

かたかた しゃれこうべ 笑ったか

これかそれか ぜんぶ浚えて

メッキさして 高い高い 別個に かがやけ

見つけたか かちんと はじいた 爪のかけら

とたんに 笑ったか かたんかたん 笑ったか おまえのかけら

 

 

 

 

眠気に浸されて 魂がふやけてった

極端な 自我が買われてって リストアップされてって

レッテル貼る 単なる記憶をキオスクでトップアップ 別れて食う 

負けがこむ 向こうのストアに転売して 

懸念に起こされて 魂が浮腫んだが手折った植物で治った

凍った畝に植わった キャベツ育ててて別に  

無我の今 誰が転んでうなだれた 

嵩む記録 人いきれ 流れの向こうで めひかり買って

なら めでたく 切り身の代わりに 割りのいい

飯だと言って 電話して 定めしあぶく 講和を結んで 

 

 

 

 

 

 

 

ところで先日、池のほとりで彼女を見かけました

二羽の鷭と共に、枯れ草のしげみを漁っていました

数羽の鴨が水面を行ったり来たりして、波紋が広がるのを

ぼんやりと眺めていました

 

 

フードコートの椅子に染み付いた 影の跡 スーパーのカゴに入れて 地下鉄で帰るって

そんな伝言が届いたのか 何かの係に聞いてメモを残したら良い

頬を撫でる気流に逆らって

私の瞳は類似する瞳の群れに紛れこもうと試みた

浅い呼吸で騙し騙し過ごしている 

眠ったふりで肩こりがする

目眩と組んで踊っている そのリズムは 手に入るかな

好きな歌を見つけたら リストに加えて見つめ続けて

点検に唾を吐いて 何かの係に「明日もここに来たい」と伝えたの?

汚れのない枯葉を蹴散らして歩く 

足に合わない靴はどこで買ったの?駅までなら2キロくらいかな

 

浮かんでは沈んでいく 散逸する感覚を眺めている

時には手を伸ばし掬い上げようとする

眠りの中で自ら希望を叩き割る

 

 

 

思考の塵を巻き上げ、共有という

悲しみをしゃぶりつくし架空の功徳をつむ

怒りを骨抜きにして、形骸化する

喜びの規範を設け、相互監視する」